チームに力を与える優れたユーザーストーリーの書き方
Oct 10, 2022この記事はUX Collectiveのブログ: How to write great user stories that empower your teamsの翻訳転載です。著者のマナン・モディさんの許可を得て公開しています。
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本シリーズの第10回として、新米プロダクトマネージャーやこれからプロダクトマネージャーを目指す人向けに、優れたユーザーストーリーを書くためのフレームワークを提供したいと思います。ユーザーストーリーは、あなたがデザインやエンジニアのチームの理解を得るために使う言語です。本シリーズの以前の投稿はこちら。
後ほど、あなたが知っているプロダクトの問題を解決するユーザーストーリーを紹介します。TikTokです。
権限を与えられた「プロダクトチームには解決すべき問題が割り当てられ、プロダクトチームは価値、使用性、実現性、実行可能性のあるソリューションを発見する権限を与えられる」 — マーティ・ケーガン Silicon Valley Product Group (Source)
優れたユーザーストーリーを書くことで、チームに力を与えることができます。組織によっては、プロダクトチームやエンジニアチームがユーザーストーリーを書きます。ユーザーストーリーは重要なスキルで、これを知っていれば、どのスタートアップや会社に行っても適応できます。あなたがいつか創業者になると決めたなら、プロダクト実行のための輝かしい基盤を整えるのに絶大な価値を発揮することでしょう。
1. どうすれば優れたユーザーストーリーになるのか？
いくつかの記事を読み、様々なPMから学んだことから、素晴らしいユーザーストーリーにするための、いくつかの核となる原則について話したいと思います。このフレームワークは、あなたのチームに力を与えるユーザーストーリーを書くための土台となります。
- 顧客の問題に焦点を当てる。
- ストーリーを語る（文脈を加える）。
- なぜそれが大局的な戦略にとって重要なのか、プロダクト戦略全体、収益、成長にどのような影響を与えるのかについて話す。
- 絵を描く（デザインへのリンクを添付する — 例 Figma）。言葉でさらに明確にする。
- 明確に書く。簡潔に書く。
- チームに実行のための権限を与える。 — チームが自分達なりの方法で問題を解決するよう任せましょう。すべて書く必要はありません。
ユーザーストーリーを検討するときは、エンドユーザーが抱えている問題と、解決策のビジョンに焦点を当てるとよいでしょう。人は、聞くこと、見ること、読むことで学びます。チームはユーザーストーリーを読みます。Figmaで設計を視覚的に確認し、エンジニアと一緒に一つずつ順番に説明しなければなりません。周囲の状況、私たちが解決しようとしている問題の価値、そして、なぜこれが顧客にとって重要なのかを、彼らに説明します。そして、エンジニアチームに実行を決定する権限を与える必要があります。
2. ユーザーストーリーを書く前に、問題とビジネスの背景から始める：
- 仮定の問題：TikTokのユーザーは、街で友人と一緒にできるエキサイティングな活動を見つけるために、検索機能を使って、楽しいアウトドア活動（訪れたい場所、食べたい料理など）を探すことがよくある。しかし、現在、これがうまくできていない。理由は、 1) 検索の順序がよくわからない 2) 検索中に無関係なコンテンツが見つかることがあるから。
- ビジネスの背景：例えば、TikTokのユーザーの5人に1人が、行きたい場所や食べたいものを見つけるなど、楽しいアウトドア活動を見つけるために検索機能を利用しているとする。それは3億6000万人以上のユーザーになる。この問題を解決すれば、それくらいのインパクトがある。将来的には、クリエイターにこうしたニッチな分野のコンテンツ制作を誘引したり、パワーユーザー向けの広告を戦略的にターゲティングして、このコンテンツを視聴するアクティブユーザーをマネタイズするといったことが可能。
注：このレベルの詳細は、プロダクト要件の資料に記載することもできますが、必要に応じてユーザーストーリー内に要約することもできます。また、ユーザー ペルソナの詳細さの度合いは、場合によって異なることがあります。
3. 優れたユーザーストーリーの書き方：
ユーザーストーリーとは、通常、ジョブ理論のフレームワークをモデルにしています。
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ユーザーストーリーの形式：__である私は、___ができるように、___がしたい。
- [ユーザーのタイプ]である私は、[理由、影響、および背景]ができるように、[ユーザーが取る行動]がしたい。
ユーザーストーリー：TikTokの視聴者である私は、自由時間に友人とやるべきことをすぐに見つけられるように、検索機能を使って自分の街のアウトドア活動（訪れるべき場所や食べるべき料理など）のカテゴリー別おすすめを見つけたいと思っています。
これが重要な理由は[なぜそれが価値があるのかを挿入]TikTokユーザーの5人に1人以上が、自分の街で楽しいアウトドア活動を見つけるために検索機能を使っているからです。この問題を解決することで、検索をより系統的に順序付けることができます。
ここにデザイン（Figma）のリンクを挿入してください：www.figma.com/….
- ここには、デザイナーが作成し、エンジニアが使用するあらゆるスクリーン画面がきます。
アクセプタンスクライテリア（MVP）：
- TikTokユーザーは、「[都市を入力]で人気のアクティビティ」(コンサート、スポーツ、お笑いなど)を検索すると、アクティビティのタイプによって訪れるべき場所のおすすめをカテゴリー別に見ることができる。
- TikTokユーザーは、「[都市を入力]の人気料理」(メキシコ料理、イタリア料理、タイ料理など)を検索すると、人気料理のおすすめをカテゴリー別に見ることができる。
- TikTokユーザーは、検索時にカテゴリーを保存し、そのカテゴリーを使用してコレクションを作成できる（For Youページにあるビデオを保存する方法と同様）。
- TikTokのユーザーは、面白そうだと感じたカテゴリー別のおすすめを友達に共有することができる。
エンジニアチームとの仕事の仕方次第では、フロントエンドとバックエンドのチケットに分けることもできます。もしあなたがユーザーストーリーを書くことがあれば、私が通常行なっている方法はこの通りです。（上で書いたユーザーストーリーと同様）フロントエンドのチケットはあなたのデザインをまねることができます。バックエンドの開発者は何を見たがっているかについては、開発者に聞いて教えてもらいましょう。何度も繰り返すことで、パターンが見えてきて、フロントエンドのストーリーとバックエンドのストーリーがどのようなものかを予測できるようになります。
フロントエンドのユーザーストーリーvsバックエンドのユーザーストーリー
前述したように、スタートアップや企業によって、この方法は異なります。プロダクトマネージャが常にユーザーストーリーを書くとは限らず、エンジニアや他のチームが書くこともあります。重要なのは、誰かがそれを行なう権限を与えられていることと、それが明確であることです。もしあなたがプロダクト担当者でユーザーストーリーを書いているのであれば、問題や顧客、そしてそれを解決することが重要な理由に焦点を当てることが、とりわけ大切です。
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翻訳：Kanako Noda
