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UXライティングスタイルガイドを作成するための6つのステップ

UXライティングスタイルガイドを作成するための6つのステップ

翻訳記事 Mar 23, 2022

この記事はWrike.Designのブログ: 6 steps to creating a UX writing style guideの翻訳転載です。著者のクリストファー・ノスコさんの許可を得て公開しています。


今日は木曜日。あなたはその日、6回目の会議に出席しています。デザイナーが、「ねえ!箇条書きにするときは、すべての箇条書きの最後にピリオドを付けるの?」と聞いてきました。

あなたは固まりました。あなたは2週間ほど前にインターフェースで箇条書きをしましたが、プラットフォームのどこでそれを行ったか思い出せません。自分が書いたものを見つけるために、Figmaをしばらく探し回るか、ルールのリスト(スタイルガイドとも呼ばれる)を作成するかです。

UXライティングスタイルガイドとは何か、なぜそれが重要なのか?

デザイナーのためのデザインシステムと同様に、スタイルガイドは、文章や振る舞いに関するルールのリストです。以下では、スタイルガイドがあなたやあなたのチームにどのように役立つか、ほんの一部をご紹介します。

  1. UXライターが一貫性を保つことができ、精神的な余裕を他のことに使えるようになります。
  2. 人々が抱く質問に答える手助けとなり、書き手をプレッシャーから解放します。
  3. チーム内での物事の進め方について質問がある場合、ルールを示すことができます。

私がWrikeに入社した当初は、公式のUXライティングスタイルガイドがありませんでした。過去にマーケティングの一部の人々がまとめ始めたガイドがいくつかありましたが、完成していなかったり、古かったり、UXライティングの部分が1、2段落程度しかなかったりしました。

スタイルガイドの作成(と維持)方法

1. 他のソースからインスピレーションを得てみる

有名なスタイルガイドをチェックしてみましょう。彼らがどんなルールを作っているのかを見て、そのトピックが自分に当てはまるかどうか考えてみましょう(彼らをクレジットするようにしましょう)。

私が影響を受けたスタイルガイドをいくつか紹介します。

ボイスとトーン、コンポーネント、エンプティステートなど、どのようにアプローチしているか見てみましょう。もし、そのガイドの一部を借りることが許されるなら、必ずそのガイドにクレジットを入れてください。

2. 決定したら、それを書き留める

書き留めることで前例ができ、将来的にスタイルガイドを参考にできます。ただし、決定したからといって、それが確定したわけではないので注意してください。より良い方法が見つかったり、新しい展開で状況が変わったりした場合には、随時ルールを見直して変更できます。


決定時にルールを作る時間がない場合は、後で作りたいルールをリストにしておくことをお勧めします(Wrikerである私は、当然Wrikeを使ってリストを作っています)。

3. プロダクトからビジュアル例を追加する

プロダクトデザインから実例をつかむ。私は、このようなDo / Don'tのビジュアルを作るのが好きです。

この作業にはデザイナーが必要かもしれませんので、遠慮なくデザイナーに助けを求めてください。

4. デザイナーと一緒にルールやアイデアを確認する

実際にガイドを使う人たちの意見を聞くのはとても良いことです。もし、UXライターが複数いるのなら、素晴らしいことです!一緒にルールを作って話し合い、全員が同じ考えで取り組めるようにしましょう。


ライター以外でこのガイドを最も利用するのは、おそらくデザイナーでしょう。ガイドは、デザイナーが毎回あなたに連絡しなくても、回答を得られる場所を提供することで、ライティングチームのプレッシャーを和らげるのに役立つのです。

私は、チームにガイドを提示する前に、気の合う数人のデザイナーと一緒に座って、あなたのルールやアイデアに対する考えを聞くことをお勧めしますルールが理解しやすく、納得のいくものであることを確認してください。

また、デザイナーは、ガイドのテンプレートとなるような、よくあるメッセージなど、たくさんのアイデアを与えてくれるでしょう。たとえば、次のようなものです。

  1. インターネット接続がないときのメッセージ
  2. 「申し訳ございません、ただいま技術的な問題が発生しております」のメッセージ
  3. 検索結果がないとき
  4. エンプティステート

5. 見つけやすく(使いやすく)する

最初にガイドを作ったとき、私が犯した間違いのひとつは、デザインのSlackチャンネルにリンクを貼るだけで完了すると思っていたことです。残念ながら、そうではありませんでした。

私が作ったルールに間違いがよく出てくることに気づいたとき、デザイナーに「ガイドがどこにあるか知っているか」というアンケートをとりました。その結果、ガイドの場所を知っている人は25%以下しかおらず、実際に使っている人は数人しかいませんでした。そこで、チームのさまざまな場所にブックマークを付けて、より見つけやすく、使いやすくしました。

再度アンケートを送った時には、80%のデザイナーが「見つけ方を知っている」と答え、60%が「仕事に使っている」と回答しました。

 

6. ガイドに適したツールを選ぶ

シンプルなガイドであれば、Googleドキュメントで十分です。しかし、ガイドの内容が多い場合は、スタイルガイドを整理して使いやすくするためのツールを選ぶことをお勧めします。私は、多くの条件を満たしていたZeroheightを使うことにしました。

簡単に検索できるか?
ライターやデザイナーが、日付のフォーマットについて質問しに来たとき、答えを見つけるのに役立つ検索ツールがガイドにあるでしょうか?

Figmaにリンクしていますか?
もちろん、モックのスクリーンショットを撮って、ガイドに貼り付けたり、アップロードしたりすることは可能です。しかし、ツールが実際のFigmaフレームにリンクしていれば、Figmaファイルに加えられた変更によって、ガイドも即座に変更されます。さらに、ガイドを見ている人が実際のFigmaフレームにアクセスしたい場合、ガイドの画像をクリックするだけでFigmaに直接アクセスできるのです。

テキストの書式設定(太字、下線など)をサポートしているか?
優れたテキスト・フォーマットを提供するプラットフォームが、どれほどの違いを生むかご覧ください。

ガイドの特定の場所にリンクできるか?
誰かとルールについて話し合うとき、ガイドの特定の部分やページに直接アクセスできるリンクを送れるようにしたいものです。

こんなところでしょうか!
ここまでくれば、スタイルガイドのスタート地点としては、かなり良いものになったのではないでしょうか。しかし、これで決まりではありません。このガイドは、生きている文書であるべきです。もし、あるルールがあったとして、そのルールがベストではない理由をきちんと説明できる人がいれば、そのルールを再考し、変更することは全く問題ないでしょう。

ハッピー・ライティング✍️


執筆者プロフィール:クリストファー・ノスコ( Christopher Nosko 

カリフォルニア出身のクリストファー・ノスコは、タスク管理ツールWrikeのUXライターです。複雑な概念やユーザージャーニーを、明確かつ簡潔で、説得力のあるコピーに変えるのが得意です。
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